2014/02/20 Categories: バングラデッシュ支援

これ以上の簡素さはないだろう、と思わせるコックスバザールの空港には、満面の笑みを浮かべたラジョーさんが待っていた。

会うのは、7月にタイで行われた「タオサンガ・タオ指圧世界大会」以来。約半年ぶりである。

相変わらず人力車が走り回っている。1年ぶりに見るコックスバザールの街並だ。やがてラジョー家に到着。

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少し休んでから、NPOユニの援助で、ますますきれいに整備されていく仏舎利塔の状況を視察。(会員の皆さん、ありがとう!)丘の上にある仏舎利塔は、夕日の眺めが素晴らしく、快い風が吹いている。

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<次は、ここを改善しようと相談>

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<仏舎利塔の整備を担当している”花のおじさん”と僕らが呼んでいる人>

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その後、タオサンガセンターに行くと、「なんだこれは!?」と思った。何人もの人が作業に追われて、ごった返しているではないか!?

それは、明日からコックスバザールの小学校や大学で開催される、チャリティックス大会の準備をしていたのだった!(注:チャリティックスというのは、僕が考案した戦略ゲームのことで、詳細は月刊タオサンガ「住職に聞く」をご参照下さい。taosangha.com)

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<サイコロを作っているところ>

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<チャリティックス大会のポスターまであった>

僕は少し前に、“ラジョーさん、大学でチャリティックスの大会やらない? そんでもって、優勝者には奨学金ということで賞金(日本円で3000円ぐらい)でも出そうよ”と持ちかけていた。それは、実はちょっとした思いつきでもあったのだ。

そしてこの提案によって、ラジョーさんは一生懸命にいろいろと動き回ってくれていた。その結果、大学と小学校での大会開催となったのである。(うぅ、ラジョーさんって、良い奴だな〜。涙)

聞けば前の週は、タオサンガセンターに100人以上が集まって、チャリティックスの練習会をしていたらしい。

実はチャリティックスには、オンライン・ゲームもあって、世界中で対戦できるようになっている(現在はまだ、テストプレイの段階だが、、、)

そして、それに参加しているコックスバザールのモングという人に、僕はオンライン対戦で二敗している。これからはバングラデッシュから強豪プレイヤーが生まれて来るんだろうな〜と、大会の準備を見て僕はわくわくした。

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<16才の高校生モング。チャリティックスがうまい>

夜には、大学でチャリッティックスの説明会を開いてくれた、パルスというバングラデッシュのNGOを主宰している、カリムという人が訪ねてくる。

彼はチャリティックスが、いかに子どもや学生たちに知的向上をもたらす素晴らしいゲームであるかについて、滔々と演説を始めた。

そして、「これは世界的なゲームになります! 全バングラデシュに広めるべきものです!」と力説して、僕らをびっくりとさせた。(実はこの時、ちょっと感動した)

 さて翌日。小学校での大会。小学生たち100人以上が入り乱れての対戦である。(こちらは文房具なんかの賞品)なんかもう、すごい熱気! 大学生までやって来て、別の部屋で明日の大会に備えて練習会をしている。

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<ウワサを聞きつけて、近所の子どもたちもやって来きたが、人数が多過ぎてとても入り切れない>

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<左が演説のカリム。右は校長先生。そして、みんなの熱気をぼーぜんと見ている僕>

面白かったのは、近くの別の小学校の校長先生(仏教徒の女性)も来ていて、すっかりチャリティックスにはまっていたことだ。

子どもたち相手にも、何度も何度も対戦し「ウチの小学校でもぜひ大会を!」と言われた。 大会のあった学校の校長先生も、子どもの知育に役立つと喜んでくれていた。

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<右がチャリティックスにハマった近所の小学校の校長先生>

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<右はNPOユニのまさとさん>

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<「このゲームが子どもたちの知育の発達に有効であることは間違いない!」という校長の弁で盛り上がる>

日本でもイベントに出展すると、チャリティックスに、はまっている子どものお母さんから、“ウチの子が、こんなに何かに集中しているのは今まで見たことない”とか、“子どもの思考力を高めるのにいいわね”なんていう声が上がるとは、聞いていた。

でも、教育関係の人からポジティブな感想を言われて、とってもうれしかったな、、、。僕の創ったゲーム、チャリTXが、やっと世界に理解され始めたんだ。