「イベントの疲れは取れましたか?」というメールをイタリアで受け取り、思わず机からずり落ちそうになってしまった。
イタリアでのこちらは、大変な重圧を感じる中で代替医療のイベントが始まるところだったからである。
タイ経由でベローナにやっと着いて、午前中は、湖畔のホテルで朝食をゆっくりと頂いた。
しかし優雅な時間は、そこまで。
午後からは、もうイベントの準備に取りかからなければならなかった。
金土日と3日間続くこのイベントでは、手技療法やヨガ、アユルベーダ(インドの伝統的な薬草医学)の他、様々なヒーリンググッズが展示販売を行う。
伝統的な建物に、庭まである広い会場で行われる、フェスティバルなのだ。
その中で、タオ指圧イタリアは、チャリティ施術を行う部屋を一つ取るだけでない。
ガーデンでは日に何度も治療デモンストレーションを行う他、日曜日には2時間半の無料ワークショップまでこなさなくてはならない。
フェスでもけっこう重要な位置を占めているのである。
チャリティ施術には、ローマから絹子さんや野宮さんがサポートに来るだけでなく、オーストリアからもアルフレッドやオリバーも応援にやって来る。総勢で13人だ。
「準備でごった返す会場」
施術の部屋については、まゆさんに任せることができる。
しかし治療デモンストレーションやワークショップは、僕がやることになっている。(イベントのパンフレットに、名前まで書いてあるんですよ?。)
治療デモンストレーションというのは何かというと、「どこか痛みなどの症状がある人はいませんか?」と会場で呼びかけて、出てきた人の症状を数分の治療で取っていくというものだ。
やる前は、“一体、治んなかったらどうすんだよ。恥かくだけじゃねーか”と、実は内心自分にぼやきながらの技である。
しかも会場では、「痛みなどの症状がある人は集まって下さい。日本から来たマエストロ遠藤喨及が、タオ指圧でどのように症状が取れるかの治療デモンストレーションを行います」などと、毎回放送までされてしまう。
そんなのを3日間で6回もこなさなくてはならない。しかも2時間30分のワークショップまであるというのだから、”ああ、無情!”。重圧以外何ものでもないのである。(リングに上がる前のボクサーとまでは言わないけどさ。うぅっ。)
そんな”ああ、どうしよう~。早くモードを切り替えなきゃ”なんて内心思っている中で、「イベントの疲れは取れましたか??」なんていうメールをもらったので、ものの見事にずっこけたのであった。
そう言えば何日か前に、京都でUNIチャリティイベントなんていうものがあったんだっけ?。