<写真はイメージ>
前回のブログで、
「あまりの無力感に、
引き込もりになりそうになる。」と書いた。
母親には、人生の最後には
少しでも幸せな体験をさせてやりたい、
と思って、
自分なりに手を尽くして来たつもりだった。
具体的には、
道場のメンバーに交代で
介護に行ってもらったことである。
道場メンバーの献身的な介護で、
母親は元気になったし、
本当に喜んでいた。
「母親の世話をするのは嫌だ」、
と言っていた姉も、ホクホク顔であった。
ただし、そのホクホク顔は、
僕らの家計から
食費や謝礼を出している間までの話だった。
元気になった母親の希望で、
食費や謝礼が、母親の口座から出るようになってから一変した。
姉は、僕や道場の人が母親に自由に会えないように、
僕らを締め出すようになったのだ。
何と! 将来、自分に入るだろう遺産を、
母親に使わせないためだった。
(僕には理解不能な心理だが、その背後には、
強面<こわおもて>の息子が、
まるで恐ろしい猟犬のように控えていた)
ついには、どうなったか?
「施設に行くのは嫌だ」
「最後まで自宅で過ごした」、と言っていた母親は、
行方不明になった。
そして、ようやく探し当てた時には、
施設に入れられていたのである。
(かつて、強面の姉の息子は、
彼の祖母、すなわち僕の母親を、
「無理やり施設に入れたら良いんだ!」
と怒鳴っていたことがあったのだが、
どうやら実行したようだった。
彼の中には「人権」という言葉はないようだ)
しかも、外部と連絡できないように、
母親の携帯は取り上げられていた。
全く、なんてこった……。
人生の最後に、人権を奪われるなんて。
(続く)
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