このときばかりは自分を誉めてやりたい、と思った。住所がわからないところを、飛行機とバスを乗り継いで探しに行ったことではない。(では、このことは後で)

<ウドンラチャタニの朝市>

<ウドンの観光局/気の良い兄さんたちだったが、情報が間違っていたりして、あまり役には立たなかった>

<お寺の広い境内で、練気体操をやった>

<ほう! 楽器屋があった>

<バスターミナル>

<バスの出発まで、そぼを食べて休んだ>

<坊さんたちもお昼>

<このバスに乗った>

<出発!>
朝、ウドンラチャタニを散策し、ヤソトンに行く方法を調べた。その後、ホテルから長距離バスのターミナルに行き、ヤソトーン行きのバスに乗った。
乗ってしばらくしてから、車掌さんに時計を示して聞くと、どうやら1時間半で着くらしい。思ったほど遠くない。良かった。
先ほど、自分を誉めてやりたい、と言ったのは、ヤソトンのバスターミナルに着いてからのことである。
適当にホテルはみつくろっておいた。 だが、ホテルまで行く交通手段がないのだ。
あるのは、現地で“モタサイ”と呼ばれるバイクタクシーのみ。90ccぐらいのバイクの後に乗るのである。
しかし僕は、ギターにパソコンの入ったリュック、さらに16Kgはあるカートのついた荷物を持っている。
モタサイのドライバーと、運賃の交渉はついた。しかしこれをどうやって運ぶというのだろう。
結局、リュックを背負った僕が左手に16kgの荷物を抱え、運ちゃんが左手にギターを持つことになった。ヘルメットもなし。
まったく信じられない光景である。しかし、これが現実だった。ドライバーはギター片手にバイクを走らせ、後でリュックを背負った僕が、必死に荷物を落とさないようにと、険しい顔をしてしがみついているのである。
これをマンガと言わず、何と言おう。ああ、人生は喜劇である。少なくとも僕にとっては。