<婚約式。インドではほとんどがお見合いというか、
家族がアレンジするそうだ>
アミットさんと立てた、初期の作戦はうまくいかず、
デモンストレーション治療をやったり、婚約式に出ている内に、
いよいよ5日目に入ってしまった。
残りは正味、あと4日間ぐらいしかない。うぅ…….
インド仏教に、菩薩思想『利他』を広めるのも、ミッションの1つ。
だから僕は、インドで「希望の火ワークショップ」をやるつもりで来た。
なので、「佐々井上人に、ワークショップをやる許可を、もらっておいてね」
とアミットさんに頼んでおいた。
これは、僕なりの仁義の通し方である。
佐々井上人のお膝元で、勝手なことをしたくはない。
その旨を書いた、日本語の丁寧な手紙も付けて(英訳もして)、
送っておいた。
しかし、アミットさんは話せなかった、という。
何か煮え切らない話だが、現地にきてみたら、
その意味がよくわかった。
それでも、ミッションはミッションである。
人類のためなら仁義も捨てよう!
なので、業を煮やした僕は、アミットさんに、
「”ワークショップをするなら、水曜日か日曜日が良い”と
アミットさんは言ってたけど、
僕は、土曜日には出るから、やるなら明日しかないよ」と告げた。
それから、「僕は、一日繰り上げて帰るかも知れない…..」とも。
帰りは、インド国内線でナグプールからデリーに戻る。
その2時間後には、デリー発バンコク行きがあるので、
それに乗ることになっている。
しかし、このスケジュールは、インドでは結構、ギリなのだ。
(だから、前夜に着いていれば、安心だし、何よりも楽である)
もし、この調子でミッションが進まないなら、
デリーのホテルでPCの作業をしていた方が良い、
というのもあった。
僕が伝え終わった途端、アミットさんの顔つきが、
さっと変わった。
恐いぐらい、真剣な顔つきになったのである。
(最初からこうだったらなぁ……とは思うが)
ところがだ!!
明日やろう! ということになったのに、
会場すら決まっていない。
「インドラ寺は?」と聞いたら、「それが、難しくて……」
(自分が経費、全部出してのにぃ????)
「近所の他の寺は?」と聞くと、
「それもちょっと…..」
え〜い、もう何でも良いから、
どこでも良いからやろう、と僕も腹を決めた。
そして結局、宿泊させてもらっている、
アミットさんのお母さんの所になった。
「狭いから、8人までね。」と言ったのだが、
ああだこうだ、となり、「ギリギリ10人だね」と僕は宣告した。
(実際には、12人来たが)
それで、ワークショップはどうだったのか?
驚くことに皆、氣の感応が良いのである。
(いや、さすがインド! というべきか?)
参加者が皆んな、体験を含めていく中、
気のワークを進めていき、最後には、
「希望の火声明(しょうみょう)」による癒しを行った。
さて、ここからが本題である。
声明(しょうみょう)というのは、
お経やマントラをメロディックに唱えること、という言い方もできる。
実は「希望の火声明(しょうみょう)」は、
人類の歴史上、初めての試みである。
何せ、「様々な宗教のマントラを、
同じメロディで唱えることで調和する」声明だからだ。
今回の参加者は、仏教徒、シーク教徒。ヒンズー教徒、
ジャイナ教徒(みたいな名前の宗教)だった。
それで僕は、「今日はフェアーにやりましょう。
あなたがどの宗教に属していようと、
順番に、それぞれのマントラを一緒に唱えましょう」と言った。
4人で1グループを作り、1人が仰向けになる。
3人が囲んで、仰向けになった人の幸せを祈る。
マントラは、全員が同じマントラを順番に唱えていく。
つまりシーク教徒であろうと、仏教やヒンズー教など、
他の宗教のマントラも唱えなければならないのである。
そして、僕のギターに合わせて、
全員で「希望の火声明(しょうみょう)」を歌い唱えた。
仏教は、オーム・ナモ・ブッダ。(…..にした)
ヒンズー教は、オーム・ナモ・シバヤ
シーク教は、……..(う〜ん、忘れてしまった)
ジャイナ教は…..^ ^;)
皆んな、他の宗教のマントラを知っており、
ちゃんと歌い唱えられるではないか!
しかも、深い世界に入っている……..。
さすがインド!!
これは、人類が宗教を超えた瞬間である。
(人類は、宗教カルマを克服すべき時代に入ったのだ)
こうして僕は、この日、「人類が宗教を超える」という、
美しい情景を見せてもらった。
また、「希望の火声明(しょうみょう)」の可能性の大きさを
垣間見させてもらったように感じた。
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