2017年1月の記事

里親になってくださる方々に、僕らは支えられている

2017/01/23 Categories: 未分類

涙が出るほど、嬉しいことがあった。

 先日のブログを読まれた方から、新しい村をいくつも支援できるほど大口の里親支援のお申し出があったのだ。

 

新しく里親になって下さるという方から、連絡があったことを担当のあみさんから聞き、ありがたいな、嬉しいな、と思ってお礼のメールを出そうと思っていた。

 しかしその翌日、額を聞いてビックリ。小心者の僕は、そのままフリーズしてしまい、

”いやしかし、これは何かの間違いかも知れない”などと思って一人ドキドキしていた。

 

しかし、どうやらほんとらしい。。。。・

かと言って、このままフリーズしているわけにもいかない。

 

寄付文化のあまりない日本では、利他的な活動をしていて、かつ社会的に成功している(であろう)人って、実は、いそうでなかなかいないものである。

(よく考えると不思議なんだけど、それとも僕があまり出会っていなかっただけなのかも知れないが)

 

というわけで、あまり滅多には、お目にかかれないタイプの人だけに、どうメールを書いたらいいのだろう? と考えあぐんでしまった。

 アメリカ大統領に会ったって、そんな緊張しないぜ。(会ったことないけど)

余談だけど、そういえば一昨年、広島のテレビ局から、”番組のために、オバマ大統領に一言メッセージを語って欲しい”と言うご要望があった。(都合が合わなかったので、お断りしたけど)

 

結局、ありがたい気持ちをそのまま書いて送ったが、

そのとき、僕の目には涙がにじんでいた、、、。

 

<追記> 僕らがつながるのは、ラカイン村のこんな子供たちである。


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下は一年前の写真。彼は、高校生だったが、片親で極端に貧しく、いじけて不登校になっていた。

それで僕は、「絶対、里親見つけるからさー」と言って励ました。

そして後で、ラジョーさんに「お年玉あげて励ましてあげて下さい」と言って500タカを渡した。

(日本円で600円〜700円ぐらい?だったかな)

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そして彼にも里親が見つかり、再会した時はこのようになっていた。無事、高校にも復帰していた。(←高校中退の僕が言うのもナンだが ^ ^)

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人は変わることができるんだよなー。

ほんの少しの後押しと、寄り添いがあれば、、、、。

と今、この写真を見ながら思った。

里親になってくださる方々に、僕らは支えられている。

 

 

 

 

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“慈しみ”と言う言葉が空間に漂う時 (バングラデシュ篇)1

2017/01/04 Categories: 未分類

1)

これまで何回、この橋を渡ったことだろう?

木製の不安定な橋の上を、理由もなく全力疾走する三輪ミゼットに揺られながら、僕はふと思った。

向かっている先は、バングラデシュ北部にあるクルスクル。

少数民族・仏教徒ラカイン人が暮らす村だ。

ここには、永らく閉校になっていた小学校があった。

それは子供達がラカイン民族独自の言語を学んだり、教育レベルを向上するための学校だった。

廃校していたのは、何年か前にワールドビジョンという世界的な団体が、それまで行っていた支援をストップしていたためだった。

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<クルスクル村>

あれは8、9年前だっただろうか、、、。

はじめて訪れた僕らが、長らく閉鎖されていた学校のドアを開けたのは?

建物の無残な内部がさらけ出され、朽ちた机の上にはゴミが溜まり、ホコリが舞っていた。粗末な教室の中には諦めの空気が漂っていた。

僕らは村のリーダーや坊さんと、学校の再開について相談した。

先生たちを4人ほど探してもらい、人数分の新しい机と椅子を用意した。

そして先生たちには毎月の給料を保証し、閉鎖されていた学校を再開した。看板も新しく掲げた。

別段、「少数民族として暮らす仏教徒の人々に希望を与えよう」とか、「子供達の夢を叶えてあげよう」など、

そんなこっぱずかしく、赤面するような高邁な理想があったわけではない。

始めたのは、単に「そういうのをやるのって、面白そうじゃん」というノリだった。(だいたいが、何やるにもそうだけど、、、)

ただし、このダンスは一度踊り始めたら途中下車はない。

途中でストップして村人を失望させ、再び諦めの空気を村に創るわけにはいかないからな。

でも、日本の人たちで収入の一部を出し合えば、その日本円は、バングラデシュで何倍もの価値をもって使われることになる。

為替のマジックと言ってはそれまでだが、みんなの力で学校を運営できるのだ。

こんな素敵なことはないのではないか? (とここは真面目に思う)

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<算数の先生と子供たち>

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<どういう訳だか、子供たち1人ずつに文房具を渡すというシチュエーションに、、、。

うぅ、かなり苦手な役割である。>

2)

そして毎年毎年、バングラデシュにやって来ては、この橋を渡る。

学校の状況を見る。要望を聞く。そして改善を続けて行く。

さらに新たな別の村の学校を開けていくべく、村から村へと巡る。

今年は四校目を開校させるべく動いていた。

村に行って僕たちが集中して会うのは、村のリーダーや先生たち(または先生候補)だけではない。

子供達にインタビューする。

親のない子や、片親の子、また親があっても病気、

あるいは極端に貧しく(基本的にはみんな貧しいのだが、「輪を掛けて」という意味)、

支援を必要とする子たちに、である。

その子たちの希望や将来の夢などを聞き取っていく。

 日本の里親になってくれる人を探すためだ。

孤児などは、誕生日を聞いても知らないことも珍しくない。それは聞いていて胸の痛むことだった。

”里親を探す”といっても、別段引き取ってもらうわけではない。

1〜3人で合わせて月に3000円ほど支援してもらい、それで小学校の教員たちの給料の一部を払う。

さらに、その学校に通う子供達のノートや鉛筆などを支給する費用にもなるのだ。つまり里親たちで村の教育を支えるのである。

ようするに里親たちに援助してもらうのは、居酒屋に行く程度、またはそれ以下の費用で済む。

また里親は、三カ月に一回、里子からの手紙を受け取ることになっている。

日本から僕らが行く時には、里親からの手紙を預かって行く。

そして、現地メンバーである、ラカイン人のラジョーさんに、僕らが読みあげる手紙を通訳してもらう。

3)

さて今回も、里親からの手紙を持って村を巡った。

僕は、読み上げてもらう手紙の通訳を聞いている時の、里子の顔が見るのが好きだ。

とっても嬉しそうな顔をするからだ。

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<里親からの手紙に、赤ちゃんのいる家族写真が入っていた。里子の彼は、

「この子は、僕の日本の妹っていうことだよね」と言った>

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読み聞かせてもらった後、彼らは読めない日本語の手紙を大事そうに、持って帰る。

こういう時、“慈しみ”と言う言葉が、その空間に漂っているような気がして、

僕はその空気の粒子に見とれているような気がする。

それは、”誰が誰を慈しむ”と言うのではなく、関係性そのものに漂う空気である。

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<里親からの手紙を聞かせてもらっているところ>

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<真剣なまなざしで聴いている>

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<そして、恥ずかしそうに、嬉しそうに、大事そうに手紙を持っていく>

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<こんな顔も>

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<こんな顔もある>

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<どの子も嬉しそうである>

こんな笑顔が原動力になっているのかは不明だが、さらに学校を増やそうとして動いている。だが、いかんせん里親の数がまだまだ足りない。

だから、予算はオーバーしている。でもこの地域に、通常、国際団体の支援は届かない。(ごく稀にあっても、一定期間後にはストップしてしまう)

僕らNPOアースキャラバンがやらなければ、全部で17あるラカイン村に、彼ら独自の小学校が開校することはないのだ。

それで毎年、新しい村の調査をし続ける。

そして孤児などに会って「必ず里親を見つけるからね」と約束する。

手紙を読んでもらっている時の嬉しそうな顔が見たくなるから。

        *********

いずれは、村々の学校を回る里親ツアーのようなものや国際ワークキャンプを企画したい。

もっといろんな人に、この里親プロジェクトのことを知らせたい。

そして、このゾクゾクするような面白さを、

ぜひ皆さんに味わってもらいたい。

、、、と、本気でそう思う。

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<驚くかもしれないけど、これが学校(ザフカリ村)。ここはまだようやく1年目。

NPOアースキャラバン・ラカイン子供センター ”ザフカリ校”の看板はこれから設置の予定>

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<こちらは、3年かけて話し合い、これからようやく開校にこぎつける新たな村のリーダー>

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<驚くけど、ここを整理して学校にすることになった>

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<ザフカリ村の優しそうな村長さんが、父親が病気で困窮している家庭の女の子に会わせてくれた>

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<”じゃあ、あなたにも里親探しましょうね。”というと嬉しそうな顔で笑った>

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<この子にもそう伝えると”えっ?”と言って驚く>

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<”じゃあ、ちゃんと写真撮ろうね”と言ってポーズ。”きっと誰かに里親になってもらえると祈りながらシャッターを切る>

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<「2017年の開校目指して頑張りましょう」と村長に言って、僕らは移動する>

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